09.11.6(金) 感動に涙して・・・。

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伊豆伊東、熱川報告第一弾です。
帰路に就く前の晩のことでした。メンバー皆が、外での食事より部屋で鍋でも囲みながらゆっくり飲みたいという事で、新鮮な金目鯛を仕入れ、鍋を囲み宴もたけなわの頃でした。
熱川で建設会社を営むTさんが語り始めました。ずっと以前お子様に先立たれたそうです。
今生きておいでなら四十有余才。そのお子様が生前大好きだったのがエレクトーン。
幼稚園生の頃から小学生高学年まで、熱心に習っていたそうです。そのエレクトーン、T社長は目にする事も悲しいので処分しようとしたそうです。ところが奥様がそれだけはなんとしても取っておいて欲しいという事で、やむなく工場の倉庫の二階に仕舞いこみました。
T社長がそのエレクトーンを見てくれないかと、いつものメンバーでピアニストのマーちゃんに尋ねました。もうすでに仕舞いこんでから36年間一度も扉を開いた事がない。音が出るのかどうかも解らない。音が出無い事が解ればあきらめも着くというわけです。
暗い中、懐中電灯を手に、みんなで建設会社の倉庫に向かいました。
エレクトーンは埃にまみれ、ふたを開けても1cm程の埃で、鍵盤がまるで見えない状態でした。
みんなで埃を取り去り、電機のスイッチを入れる、鍵盤を押すとかすかな音。
マーちゃんが、大丈夫音が出るよ。「千の風になって」で逝きましょう。
これまで都内の殆どの一流ホテルや数々の名立たるステージをこなしてきたマーちゃんの最初で最後の倉庫でのライブ。T社長の息子さんを悼んで、夜の倉庫にエレクトーンの音色が響きます。
エレクトーンが鳴り始めるや否や、T社長は顔を覆い、その目には、大粒の涙が止め処なく、その場に泣き崩れんばかりでした。これにつられるように、メンバー全員が鼻をすすり、目をこすり・・・エレクトーンの響きにしばし聞き入りました。ピアニストも、目を擦りながらの演奏でした。
演奏が終わりと、何処からともなく一匹の蜂、T社長の前を3回回って、何処へともなく消えました。
まるで息子さんが、嬉しくて会いに来てくれたかのような光景でした。
長くなりすぎました。今日はこのへんで・・・。
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